「The Lady アウンサンスーチー    - ひき裂かれた愛 - 」

「The Lady アウンサンスーチー - ひき裂かれた愛 - 」 を観て来ました。
ノーベル平和賞を受賞した アウンサンスーチーさんの半生を描いた作品。



実話の映画化という事で 果たしてどうかな?と思いましたが
200時間にも及ぶスーチー氏の実際の映像を入手して ビルマ語も完璧に
マスター 女史の著書はもちろん愛読書まで全て読破! しぐさ迄研究し
尽くしたというだけあって あの細い体型といい(過酷なダイエットで
10キロも減量したらしい) ミシェル・ヨー 私は彼女の作品を見るのは 
初めてですが かなり本物に迫って 近づいていたと思います。


何年間にもわたる自宅での軟禁生活。
一切の外出禁止!常に監視され続け 電話は全て盗聴され遮断されて・・・。
異国で離れて暮らすガンを患った 最愛の夫の死に目にも逢う事もせずに
過酷な軍事政権とたった一人で真っ向から対峙し続け ただただ祖国の為
に闘い続けるって・・・。 ただならぬ 強い精神力には違いありませんが
妻として・・・母として・・・想像を絶する程の覚悟だったろうと思います。


有刺鉄線を張り巡らせた鉄条網の上から顔を出して ニッコリと微笑みながら
民衆に手を振る姿が美しく とても印象的でした。



突き付けられた銃に対して 身じろぎもせずに ゆっくりゆっくりと
自分から 一歩づつ近づいて行くスーチー。
強い信念に貫かれた 不動の魂を感じました。
その背景には ビルマの独立に力を尽くし 暗殺された亡き父の存在も
大きかっただろうと思います。
そんな父を持つ 彼女の宿命だと言ってしまえばそれまでですが 
強い強い彼女の意志と責任の強さを感じました。 


人間が人間をあそこまで・・・目を覆いたくなる様な残虐なシーンもありました。
それにしても 「先軍政治」を掲げている北朝鮮にしろ 軍事政権って本当に
怖いなって・・・。 


今 オリンピックが開催されていて 世界各国からアスリート達が集まって
" 平和の祭典 " が繰り広げられていますが 非暴力・民主化・人権・自由・・・
が叫ばれて久しいけれど まだまだ世界には そんな国があるのだという事
を改めて感じました。


彼女が日本に滞在していた事があるという事も 今回初めて知りました。
そして今もなお 民主化の女性リーダーとして闘い続けているスーチーさん
この映画を見て 平和の尊とさを身にしみて感じました。 


     世界中が平和でありますように。。。 - PEACE -